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探索4日目。

基本行動で投稿した日記。
4日目。
語り入ってまーす。

※3300文字

探索4日目

島に着いて、早4日目。遺跡に潜って3日目?
この手帳結構一ページの行数が多くて、たくさん書いてるつもりなのに毎回下の方に隙間が出来てしまうんだよな。
こういうのはみっしり書けるようになるまで、練習あるのみだ。

今日は砂地で毒蠍2匹と毒百足1匹に遭遇、戦闘になった。
毒を喰らいもしたけれど、後々まで残るような類じゃなかったらしく、すぐにしびれも消える。
コーレンさんが攻撃を喰らい過ぎて一時的に戦列から後退するも勝利。
小さい子ばかり狙うなんて。
針と巻貝を手に入れたけれど、巻貝は針や石英よりも頑丈の様子。
貝なのに。

さて、正直な話をすれば、日記に書くことがあまりない。
だって君、僕らはずーっと歩いているか、さもなくば草むらを這いまわって当て所も無い何かを探っているかどっちかなんだよ、
しかも毎日毎日同じような事をしている。
日々の変化を上げるとすれば戦闘があることくらいだけど、君が心配するだろうし、あまり書きたくないな。
どんな敵が出てきてどんな攻撃をしてきたかとか、どんな攻撃が効いただとか、
本当はそういうのをきちんと書き留めておいたほうがイイんだろうなぁとは思うんだけど
それは日記とはまた違う気がする。
実際の所そういうものを書き止めようとしても、
戦闘の時何をしていたかなんて、夜に手帳を広げる頃には忘れてしまっているし。
難しいなぁ。
今日食べたものリストとかだったら、毎日作れそうな気もするけど。
おいしい草とパンくずの山になりそうだけど……。

食べたものと言えば、貰ってきたパンくずや草を少しづつ料理して料理の練習をしてたんだけど、
とうとう貰ってきたモノがなくなっちゃったので、しばらく料理の練習は無し。
メイズさんの拾った韮で何か作れないかと思ったけど、韮って食べ物じゃないんだね。
料理できなくって残念だったよ。
コーレンさんがまだいろいろ持ってたみたいだから、今度話して料理させてもらおう。
君がいなくなってから随分と練習したつもりだけど、僕の腕じゃまだまだだ。
練習はたくさんした方がいいと思うし、
自分の食べるものよりも人の食べるものを作るほうが、なんかこう真剣度が高まりそうだから。
なんだろう、より丁寧に作れる様になる?感じかな。
僕は自分で食べる分だけだったら、とりあえず適当に刻んで煮込んじゃうし、
アレは我ながら良く無いとは思うんだよね。
それでも上達はしてる、のかな?
寒くなると冬の食材の乏しい時だからこそ、手の込んだおいしい料理をつくるんだっていつも君は言ってたね。
ここは村の冬みたいに突き刺さる寒さは無いけれど、乏しい食材と退屈な環境はいっしょのような気がする。
こう言う時こそ、おいしい料理で英気を養いたい。
僕はもっと早く料理の腕を上げて、みんなに美味しいモノを食べさせてあげたいな。
なんか謎の草のスープとかじゃなくって……。
兎にも角にも食材だな!
もっといろいろたくさん持ってくれば良かった!
お金が手に入ったら遺跡の外で野菜でも買えないか行商の人に聞いてみよう。
遺跡の中にだって食材くらいありそうだけど……
果物とか生ってれば、袋に入れてお酒つくったりも出来るんだろうけど。
あー、でも僕は酒はあんまり飲まないから作っても仕方ないか。
コーレンさんは飲みたがってたけど、14・5歳の子に飲ませてもいいものなんだろうか。
そう言うのって世間一般的にはどうなんだろうかね?
村には子供って全然いなかったから、そこら辺の情報が欠如したままだ。
酒は一人前になってから……の一人前って幾つから?
あ、でも酒があれば他の探索者やパーティの食材や料理と交換してもらえるかもしれないなぁ。
今度がんばってみよう。

そう言えば料理もなんだけど、
それ以外に、装飾か防具の作成でも練習してみようかなって思ってる。
メイズさんは武器の、コーレンさんは魔石の作成技術があるんだって言ってた。
だったらその隙間を縫って僕が装飾か防具を作れたら良いかと思って。
合成とか附加の技術はなんか大変そうだから、もっとゆっくり時間がとれてから勉強してみたいな。
とりあえず拾った巻貝を明日装飾品に加工してみようかな。
小さな穴を開けて紐を通せばいいかな?
本当はろくな防具も持ってない自分のためにも、防具を作ってみるのが良いような気もするんだけど、
防具を作るにはちょっと材料が頼りなさ過ぎる。
何かこう、固そうで加工しやすそうな何か……を、手に入れたら、自分の防具作ろうと思う。
何事もまずは恐れず挑戦だ!
まぁ、何を恐れなくっても韮で作った防具はいやだけどな。
……なんか臭いそうだし。

そう言えば昨日書いた気がするけど、壁の穴が見つかったみたい。
あ、書いたのは探してる人が居るっていう話だけか?
昨日のうちに発見されて、その情報が夜中のうちにあちこちに廻り廻ったんだって。
僕らもまわりのパーティも、夕方の休息の頃に情報が回ってきたせいで、
もう一度戻って壁の向こう側へ……と、即引き返すわけにも行かず、
どのパーティも明日の準備をしながら進行ルートについて話あってるみたいだ。
もどった壁の先はどこかにつながってるわけではなくて、ただ石壁で囲われてるだけみたいだ。
何か特殊な生物や、道具や何かがおちてる可能性も無いとは言えないけど、
果たして戻ってどれほどの利益になるのかというと判らない。
むしろ不利益のほうが多そうかな?
そこら辺も見極めてから進んだほうがイイのかもね。

しかし僕らは明日、どっちに行くんだろうか。
僕らパーティの進路は、主にコーレンさんが決めてるんだけど、決めあぐねてるみたいだ。
話し掛けても上の空?
でも確かに、壁の向こうに行けますって言われたら、気になってしまうのも無理ないよね。
進むにしろ戻って壁の向こうに行くにしろ、そろそろいったん遺跡外に出ることを考えないといけないと思う。
疲れも溜まってきたし、早くも持ち物が多くなり始めたし。
メイズさんが食べるものがもうないって言うから、料理した食事を少し分けてあげたんだけど、
しまったなちゃんと作っておけばよかったよ。
やっぱ料理の腕をあげるのは優先事項だね。
でも、前のほうで食材たくさんもってくればよかったーみたいな事を書いたけど、
よく考えたらたくさんあってもドンドン傷んでいくから、最後のほう食えたもんじゃないかも。
難しいな、探索。
昔の僕はどうしてたんだろうね。



遺跡の中は時折気持ちのイイ風が吹いて、上に見える空は青く晴れ渡ってるし、
草原の草はお日様に当ってイイ匂いがしているし。
砂地で風は目に砂が飛んで痛いけど。
時たまここがどこか遠い島にぽつねんとある謎の遺跡なんかじゃなくってもっとこう、
いつか辿り着くべき約束の地みたいな、そんな場所なんじゃないかと思ってしまうことがある。
そんな事ないのは判ってる。
ここには、君が居ないんだ。
そんな場所が約束の地な訳ない。

君は今どこに居るんだろうか、本当に夜の果ての向こうに居るのかな。
いつかぼくがそこに行ったら君は笑って迎えてくれる?
そもそも僕はそこに行けるんだろうか。君と同じ場所に。

今でもたまに、全部嘘だったんじゃないかって思うよ。
君は端切れ入れの箱の中だとか、染物屋さんの奥だとか、そんな僕があんまり見ないような所にいて、
僕が探しに来るのを待ってるんだ。
髪留めや装飾が音を立てないように押さえて、でもって僕が来たら驚かそうと身構えて、
君を呼ぶ僕の声に笑い声をかみ殺しながら、早く見つけて!って思って隠れてるんだ。
村中みんなで僕をだまくらかして、大婆様もお姉さん達も、パン屋も肉屋も雑貨屋も、
君を見つけてビックリするだろう僕を見て、大笑いしてやろうって思って黙ってるんだ。

そんな事だったらどんなにか良かったろう。
僕はそんなだったら、いくらでも騙されるのに。
笑いものになったって構わない。
君を抱きしめて、名前を呼んでもらうんだ。
君が僕にくれた、僕の名前をだ。
そう出来たらどんなに嬉しいか、本当に、どんなに……



たぶんきっと、疲れてるんだと思う。
夜は静かで、どこまでも深いから。
もう寝るよ、お休み。

明日も探索が無事に進むように夜の果てから祈っていて。
それでは、心より愛を込めて。
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